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産学官民連携による「トース土雨庭(あめにわ)」完成

滋賀県長浜市元浜町にある曳山博物館敷地内に、新たな**トース土雨庭(あめにわ)**が完成しました。この雨庭の目的は、豪雨時の洪水リスクを軽減し、地域の水管理に貢献することです。
●トース土雨庭の役割と特徴
「雨庭」とは、雨水を自然に浸透させ、地下に貯留するための特別な庭です。今回の「トース土雨庭」も、豪雨時に降り注ぐ大量の雨水を効率的に地面に浸透させ、河川の水位上昇を防ぐ役割を果たします。特に米川の流域における洪水リスクを減少させるために、トース土を利用した透水性の高い土壌で作られたのです。

「トース土」は、従来の土に比べて水を保水しやすく、また浸透を促進する特性を持っており、雨水をうまく貯留し、地面に吸収させるための理想的な素材とされています。この「雨庭」は、地域全体の水循環を自然に改善する一環として設置されました。
●米川流域の洪水対策
米川流域は、過去に豪雨による洪水が問題になった地域であり、流域づくりが重要な課題となっています。このトース土雨庭が完成することで、河川の氾濫を防ぐだけでなく、地域全体の防災意識や水管理能力も向上することが期待されます。
●産学官民連携による協力体制
このプロジェクトは、産学官民連携の成果として実現しました。地元自治体、企業、学術機関、そして地域住民が協力して取り組んだ結果、地域に根ざした実践的な防災策として「トース土雨庭」が完成しました。特に、「米川よろず会議」の皆様がこのプロジェクトに関与し、第16回いい川・いい川づくりワークショップin白山手取川でグランプリを受賞した実績も、地域の取り組みの成果を物語っています。
●感謝の言葉
米川よろず会議の皆様、そして関係者の皆様のご協力があってこそ、これまでの取り組みが実を結び、地域に安全と安心をもたらすこのような雨庭が完成しました。このような地域全体での協力の重要性を再認識し、今後も水管理や防災のために継続的に協力していくことが求められます。
「トース土雨庭」の完成は、豪雨時の洪水対策として非常に重要な一歩です。これにより、米川流域は洪水リスクを減少させることができ、地域全体の防災能力が向上します。産学官民連携の強力な協力体制が実を結び、地域の未来を守るための貴重な技術が導入されました。

今後も、このような地域に根ざした取り組みが全国で広がり、より多くの地域で水管理の質が向上することを期待しています。

トース土雨庭

1級河川・米川

トース土(材料)